パニック障害特集
2019年5月、ある日の夜
パニック障害がテレビ番組で特集されていた。
私の隣で母もそれを見ていた。
その時の番組内容はこんな感じ↓
この障害は誰もがなる可能性があるもの
危険を察知する能力が人よりも高いこと
同じような苦しみを分かち合うには
周囲の理解について
日常のふとした瞬間の恐怖心
どんな時に発作が出やすいのか
…etc
その番組で、パニック障害の人が実際に過呼吸になっている生の映像を見た。
私が呼吸が苦しくなっている時も、振戦している時も、周りにはあんな風に見えていたのかな。
自分が周りにどう見られてるかなんて、それまで考えたこと無かった。
だって、そんな余裕が無いから。とにかく自分が苦しいことで頭がいっぱいで、周りが見えていなかったんだ。
番組のその特集の間、コマーシャルに入っても
一度も母の顔を見れなかった。
母は、どんな気持ちで見ていたのだろう。
あの特集も。私のことも。
少しバランスを崩して変わってしまった私の体は、完全に元通りにはならない。もう、過去には戻れない。
なれたとして、それは新しい私。
失ったものをもう一度手繰り寄せる為に
あとどれだけ遠回りすればいい?どれだけの代償を払えばいい?
でも、遠回りした道にも、きっと母は先回りして私を待ってくれているのだろう。