精神科病棟入院中の出来事。6
一時帰宅時、38.9度の発熱。
精神的にもキツく、りんごジュース買って欲しいって言うのに5分かかった。
帰宅期間は2日ほどで病院へ。
ただいま。216号室。
もうしばらくいっしょにいるよ。(熱で出られないから)
窓から見える朝の空が青い。私の腕は発疹でブツブツだ…。
内科の先生が見にきてくれた時は発疹が少し引いていて、あまり信じてもらえなかった。どうして目の前で見えていることしか信じられないんだろう。
お昼すぎ、熱が高くなってきて、ナースコールを押すかとても悩んだ。
でも、とてもじゃないけどナースステーションまで行く体力はない。押さなきゃ。
解熱剤を持って来てくれた看護師さんに発疹を見せた。
のちに足がめちゃくちゃ痛くなってもだえた。
「むこうは仕事。大丈夫。」
心の中で10回くらい繰り返してナースコールを押した。
誰もこなかった。
返事はあった。
「解熱剤に痛み止め成分が入ってるから大丈夫よ」
そう言ってその日だれも様子を見にもこなかった…。
「発疹無いやん。昨日寒かったけんじゃない?」
どうして私が嘘をついたみたいに言うの…?
…ふざけるな。発熱に痛みにもだえ苦しんで日にちをまたいでやっと来てくれたと思ったらその有様。本当に看護師?
こんなこと思う人間になりたくない。
…お前が苦しめ。
そのくらいに思ってしまう。
この時の熱は39.4度。
心に決める。発疹出たらすぐに写真撮る。証拠写真見せる。
でも、アイスノン入れた後に熱測って
熱ないじゃん、なんて言う人はもう来ないで。
「何かあったら、またナースコール押してくださいね。」
アルコールを持ってきてくれた看護師さんは定型台詞をはいて出て行った。
全力で勇気振り絞ってナースコール押しても来てくれないのなら、そんな台詞聞きたくない。だから、
「いらっしゃいませ」
のように
言わないで。
母が言った言葉に、少しだけ救われた。
「ここには嘘をつく患者さんも多いから、ここの看護師さんたちは患者の言うことを信じ難くなってるのかもしれないね。」
確かに、精神科病棟に入院するほどの人が集まってるんだから。
…仕方ない。
…仕方ない?本当に?
じゃあ、涙がふと出ているのも、気のせいなのかな。
仕方ない、ことなのかな?