精神科病棟入院中の出来事。3
外出許可を経て、病院に戻った時の話。
看護師さんたちが変な目で見てくる。すごく嫌だ。あなた、その足どうしたの?って…
(この時私の足は安定して歩けていなかった。ふらつきながら引きずっていた。ちなみに外出前からそうでした。)
その日、夕食の時に同じテーブルの女性が言った。
「歩けない理由は分かってるの?」
目からウロコ。
私は「分からないんですよ〜」とこたえるだけでいい。
人を傷つけないで済む方法っていうのは案外簡単にあるものなのかもしれない。
その女性に看護師さんたちのことを相談してみることにした。
するとあっさり、あの人やろ?と
「あの人」を指さす方を目で追った。
「私もあの人にかる〜く傷つけられることあるのよ〜」
ありがとうございました。
そして、苦いことを思い出させてしまってごめんなさい。
でも、私だけじゃないと分かっただけでこんなにも気持ちが楽になるんだ。
夜、両手足に力を入れず歩く練習を繰り返した。意味のないことだとは、分かっていたのだけれど。
気づいたらどこかに力を入れて強張っていてばかり。たまに転ぶ。
平坦なこの部屋の中でこんなんじゃまだまだだ。
部屋を3周しただけで息が上がる。
体力も精神力も、これ以上衰えないように、もっともっと頑張って、そして、泣こう。