みゆきち闘病日記

これって何の病気なの?解離性健忘、パニック障害、発達障害、てんかん…の診断を下されたり否定されたり。いつも不安と闘ってる。どうしたらフツウに生きられるんだろう。届け、人生に悩む、全ての人々へ。

夏の青春は汗をかくとは限らない。

夏休みと言えば、学生の頃の夏休みを思い浮かべる人が多いと思う。だって大人になれば、「夏休み」なんて無いから。

小学生の頃は、たまにどこか遊びに連れて行ってもらったりして(この辺りがまだ子供)、ごく普通の夏休みを過ごしてたな。

中学に入ってからは毎日部活。

高校は一応進学校だったから夏休みでも授業があって、お盆以外はほぼ毎日補講と部活に励む日々。吹奏楽コンクール、金賞とれたこと、結局一度も無かったなぁ…。

結果として報われなくても、全力で頑張った思い出は、なかなか忘れるものではないらしい。

 

製菓専門学校に入って3ヶ月ほど経った夏の始め。とある全国規模の製菓コンクールについて、希望者のみ誰でも参加できると先生は告げた。

その頃はもう初めてのことがいっぱい。とにかく目の前のことに必死。そんでチャンスがあればなんでも挑戦してみたかった。体も元気だったし!

ただ、お金がかかるから一応親には話した。実家に帰って相談でも報告でもなく…お願いだ。

「やらせてください。」 

 

「いいんじゃない?」なんとあっさり。

拍子抜けするくらい父も母も一切反対することはなかった。

賞が取れる希望もほぼないにもかかわらず、時間もお金も使うことをいとわない。今思うと本当に恵まれた環境だった。

 

テーマ設定やらイメージ図のラフ案やら、実際の作品作りまで小物の一つ一つ、先生に逐一見てもらい、コンクールメンバーみんなの支えと担当の先生方の指導のもと、その夏は作品作りにかけた。結果、賞には届かなかった。

テーマは「クリスマスの音楽の贈り物」

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知らない人も多いと思うが、これはマジパン細工と呼ばれるもの。

イメージとしてはデコレーションケーキの上の飾りに近い。ただし、これは決して食べるものじゃない。(コンクールのルール上食べられないものは使用不可だが、固めているし見た目かわいくても美味しくない)

ちなみに楽器持ってる子達は1人約3㎝くらい。ソリにのってる子供はもっと小さい。

これを見るたび思う。結局、私音楽好きなんだなぁ。なんだかんだ音楽忘れられないのがにじみ出てる。自分が担当してた楽器の子をセンターに座らせてるし。逆に言えば、6年間本気で取り組んでた吹奏楽が製菓という分野でも生かされたのだ!

本当に思いもよらなかったこと。

人生無駄なことなんて無いって、こういうことを言うんだな。なんて調子に乗った。

 

ちなみにこのタイトルについて。

ケーキを作ったりする実習室は勿論しっかり温度管理されている。そう、作る側のためでなく作られるお菓子のために管理されているのだ。

夏は冷房ガンガン。夏なのに室内極寒。そんな中、イスに座って黙々と(たまに友達と喋りながら)指先をいじりながら睨み続けること数時間。まあ寒い。そんな、一夏の青春の思い出。

 

まさかケーキ屋さんの厨房を見るたび苦しくなる日が来るなんて、1ミクロンも思ってなかったよ。